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2295) 不動産業への新規貸出額2021年6月期 対前年同期比▲2.4%減

 日本銀行が2021年第2四半期の国内銀行による不動産業への貸出先別貸出金額を発表した。

 それによると2021年4月〜6月の国内銀行の不動産業への新規貸出額は、2兆1656億円である。

 前年同期の2020年第2四半期の貸出額は、2兆2172億円(発表時)であった。

                 2兆1656億円
               ───────  =0.976                              
                 2兆2172億円
▲2.4%減である。

 前期である2021年1月〜3月の対前年同期比は▲6.7%減であった。不動産業貸出額は減少しつつある。

 2021年第2四半期の直前四半期の1年間の貸出額を記すと、下記である。金額は発表時の金額である(以下同じ。発表後に金額が変更されている場合が多々あるため)。

      2020年第3四半期   2兆4897億円
      2020年第4四半期   2兆4334億円
      2021年第1四半期   3兆2941億円
      2021年第2四半期   2兆1656億円
                計              10兆3828億円

 各四半期末直前1年間不動産業貸出額は、下記である。
            2016年12月           12兆3388億円

2017年3月 12兆3580億円 2017年6月 12兆1569億円 2017年9月 11兆7927億円 2017年12月 11兆7070億円
2018年3月 11兆3894億円 2018年6月 11兆3064億円 2018年9月 11兆2219億円 2018年12月 11兆0434億円
2019年3月 10兆9189億円 2019年6月 10兆7439億円 2018年9月 10兆8577億円 2019年12月 11兆0715億円
2020年3月 11兆2599億円 2020年6月 11兆3390億円 2020年9月 10兆8391億円 2020年12月 10兆6697億円
2021年3月 10兆4344億円 2021年6月 10兆3828億円

 不動産業への国内銀行の貸出額の最高は、2017年3月期の12兆3580億円である。

 不動産業への国内銀行の貸出額は、ドンドン 減少しつつある。2021年6月期には、10兆3828億円となった。4年間で貸出額は2兆円減少した。

 銀行の貸出が減れば、土地価格は下がる。これは経済経験則である。

 この不動産業への銀行の貸出減と地価の関係に付いては、鑑定コラム2083)「日本最高地価と不動産業貸出額」添付のグラフを見れば分かる。

 上記四半期末直前1年間の貸出額をグラフにしたのが、下図である。

 オリンピック後に経済は悪くなると云われていた。土地価格も下落すると云われていた。

 東京オリンピックは本来2020年7月に開かれる予定であった。新型コロナウイルス感染の拡大で1年延期された。

 2021年8月に東京オリンピックは無観客で終了した。

 新型コロナウイルス感染拡大が追い打ちをかけ、日本経済は悪くなるであろう。




2021年6月国内銀行不動産業貸出額




  鑑定コラム2256) 「不動産業への新規貸出額2021年3月期 対前年同期比▲6.7%減」

  鑑定コラム2223)「最近20年間の国内銀行の不動産業貸出額の推移グラフ 2020年」

  鑑定コラム2232)「日本最高値地価▲7.1%ダウン  2021年地価公示価格」

  鑑定コラム2083)「日本最高地価と不動産業貸出額」

  鑑定コラム2326)「日銀はいつまで許すのか 不動産業への年間10兆円超の貸出額」


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