○鑑定コラム


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435)3つのゴルフ場の売買価格

 名古屋に本社のある株式会社トーシンが、そのホームページで、トーシンの100%子会社であるトーシンリゾート株式会社がいくつかのゴルフ場を取得したことを、プレスリリースしている。(20年1月30日ほか)

 それによれば、ゴルフ場及び売買取得価格は次のごとくである。

 ・トーシンプリンスゴルフコース(旧名 津樹王ゴルフクラブ 津市美里町) 8億円

 ・トーシンレイクウッドゴルフクラブ(旧名 伊勢高原カントリークラブ 津市白山町)  7.1億円

 ・トーシンゴルフクラブセントラルコース(旧名 富加カントリークラブ 岐阜県富加町)  8.35億円

 この各ゴルフ倶楽部の売上高が分かれば、その売上高と売買価格の倍率関係を分析出来、その倍率からゴルフ場の市場価格を容易く知ることが出来る。

 しかし、各ゴルフ場の売上高は発表されない。
 やむを得ず、私の推測で行う。
 岐阜・三重のゴルフ関係者から、おおよその各ゴルフ場の入場者(平成18年度)を聞いた。

 3つのゴルフ場が各ホームページで公表している平日ビジターのゴルフ利用料金より、売上高を推定する。

 私が推定した売上高は、下記の通りである。(この売上高はあくまでも私の推定によるものであり、株式会社トーシンの子会社であるゴルフ会社の実際の売上高で無いことから、数字の違いがあることを予め了承されたい。)

 ・トーシンプリンスゴルフコース        約3.3億円
 ・トーシンレイクウッドゴルフクラブ      約2.2億円
 ・トーシンゴルフクラブセントラルコース    約4.6億円

 ゴルフ場売買価格に対する推定売上高の倍率は、下記の通りである。

 ・トーシンプリンスゴルフコース
       8.0億円÷3.3億円=2.42倍

 ・トーシンレイクウッドゴルフクラブ
       7.1億円÷2.2億円=3.22倍

 ・トーシンゴルフクラブセントラルコース
       8.35億円÷4.6億円=1.82倍

 ゴルフ場の売買価格は、売上高の、
       1.82倍〜3.22倍
である。

 3つのゴルフ場の平均は、
       2.48倍≒2.5倍
である。

 ゴルフ場の価格は、売上高あっての価格であることから、売上高の2.5倍前後の価格が市場価格と判断される。

 6億円の売上高のあるゴルフ場の価格は、
       6×2.5=15
15億円前後の価格と云う事になる。 50億円とか100億円の価格にはなり得ない。



  鑑定コラム62) 「ゴルフ場の減損会計」


  鑑定コラム934) 「東日本大震災で業績悪化 ゴルフ場売却」


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