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478)また一つ不動産会社が消えてゆく・ダイナシティの経営破綻

 また一つ不動産会社が消えてゆく。
 マンション開発業者のダイナシティという会社が、2008年10月31日民事再生法の申請を東京地裁に行った。(2008年10月31日 株式会社ダイナシティ ホームページプレスリリース)

 ダイナシティはジャスダックに上場していた。
 帝国データバンクは、上場不動産会社の倒産は今年で12社目という。

 ダイナシティの負債総額は520億円という。

 ダイナシティのホームページプレスリリースは、経営破綻の原因について、大意次の要因を挙げて株主に説明している。説明で挙げている@〜Cの要因は全て相互関係のあるものである。

 @ 昨年来のサブプライムローン問題で金融機関の融資姿勢が厳しくなった
 A 不動産市況の大幅な悪化
 B 保有物件の売却が全く進まなくなった
 C 決済資金の調達の目途がたたなくなった

 ダイナシティは2006年12月、インボイスという会社の子会社になった。
 しかしM&Aしてダイナシティを子会社にした親会社であるインボイスは、今回ダイナシティを救う事が出来なかった。
 何のためのM&Aであったのかという疑問が残る。

 ダイナシティは、単身者及びDINKS層を需要層にしたコンパクトマンションを供給していた。
 2006年には首都圏では、コンパクトマンション供給1の企業になったとHPで述べている。
 その企業が倒産するのである。

 現在、ダイナシティが分譲販売中のマンションは、同社HPによれば下記の9マンションである。

 ・ダイナシティ高円寺U (杉並区高円寺北3丁目) 2980〜4250万円 51戸
 ・ダイナシティ赤羽   (北区赤羽南1丁目)     2890〜4990万円 49戸
 ・ダイナシティ西新宿  (新宿区北新宿1丁目)    2450〜3890万円 41戸
 ・ダイナシティ船橋   (船橋市本町)         3030万円    41戸
 ・ダイナシティ浮間公園 (板橋区舟渡1丁目)      1990〜2990万円 56戸
 ・ダイナシティ宮前平  (川崎市宮前平2丁目)   2690〜3760万円 30戸
 ・ダイナシティ市谷仲之町(新宿区仲之町)        3150万円    31戸
 ・ダイナシティ王子   (北区滝野川2丁目)     2150〜5190万円 44戸
 ・ダイナシティ藤沢   (藤沢市藤沢)         1680〜2800万円 91戸

 また分譲予定のマンションとして、下記の2つがある。
 ・ダイナシティスタイリア(川口市芝新町)       価格未定    85戸
 ・ダイナシティ東池袋  (豊島区東池袋2丁目)   2690〜3760万円 70戸

 これらマンションは、価格次第では、購入する不動産業者は存在すると思われる。
 但し、相当の低額な価格になると思われるが。半値八掛け?割引の価格か。

 全棟或いは全戸購入したいと思われる人は、物件の価格、場所等を充分調査して、自分の思う価格で指し値して、購入希望を民事再生の法律事務を行う東京地裁選定の担当管財人弁護士に申し込んで見る事だ。
 管財人弁護士は大喜びして売却してくれることであろう。但し現金でかつ即金での取引である。

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