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593)住宅地の地積大による土地価格の修正率

 少し不動産鑑定から離れた記事が多かったことから、不動産鑑定の実証性という本来の内容の記事に戻る。

 住宅地の土地面積は、大規模造成住宅地の場合には、ほぼ同じ面積で区画割りされているが、一般戸建住宅地にあっては千差万別である。

 地積による土地価格修正を、どの程度行ったら良いか頭を痛めることが多い。

 絶版になっている拙著『賃料<家賃>評価の実際』(清文社 2001年)のp40〜45に、その土地価格修正率について記載してある。

 それを要約加筆して述べる。

 接近条件、道路条件等、地積を除く他の要因が同じで、地積のみ165u、300u、1,500uと違う3つの住宅地があるとすると、その3つの画地の土地単価はそれぞれ異なる。

 それは、165uの土地なら購入出来るが、300uの土地は総額からいって購入能力はないし、1,500uの土地は必要ないというごとく、購入能力の要因と購入者層の違いに原因する。

 1,500uの土地の場合、その土地を個人が購入する要素は殆どない。
 戸建建売住宅販売を業とする建売業者とか、マンション業者が主たる購入者となり、165uの個人を市場購入者とする不動産市場とは異なる不動産市場で価格は形成される。

 建売業者とか、マンション業者が土地購入者となると、そこには企業の事業としての利潤の概念が入り、土地価格は事業の仕入価格的発想で考えられる。

 加えて、戸建住宅を建てるために1,500uの土地を165uの土地に細分化するには、道路の築造が生じ、1,500u全てを宅地として利用することが出来なくなる。20%程度の道路敷地提供の土地が生じている。
 その道路提供面積相当は、土地単価を安く買わないと事業採算が合わなくなる。

 こうしたことから、地積が大きくなると、その土地単価は安くならざるを得なくなる。

           X        面積  u
           Y        面積要因修正率(165〜200uの標準画地の価格を100と
                     おいた場合の修正率)

として分析すると、面積大になるにつれて、修正率は低下している。そして、1,000u前後で逓減状況に変化が認められる。

 面積1,000u未満程度までのデ−タでは、

        Y = 0.962 − 0.000122X …… (1)式

 面積1,000u〜3,000uまでのデータでは、

        Y = 0.854 − 0.000026X …… (2)式

の関係があると分析された。

 上記2つの方程式より求められた地積と価格評点から、165〜200uの標準画地の価格を100とおいた評点を0として、増減率の修正率の関係をまとめると、次の通りである。

                   面積            面積要因増減率

                〜   200u                 0
                〜   300u               −5
                〜   500u               −7
                〜   700u              −10
                〜 1,000u              −13
                〜 1,500u              −16
                〜 2,000u              −18
                〜 3,000u              −20
                   3,000u超            −22

 幅員4m道路に面する800uの土地があった場合、周辺の住宅地の200u程度の標準土地価格が、u当り30万円とすれば、800uの住宅地の価格は、−11%程度の価格修正が必要と判断される。

       30万円×(1−0.11)≒26.7万円

 地積800uの土地の単価は、

       u当り 26.7万円

と求められる。

 面積大の減価修正率は、面積大の土地を165u〜200u程度の小画地に細分化した時に生ずる道路等の潰地率に大きく影響を受ける。そして経済事情による不動産の景気動向も無視出来ない。

 上記修正率は、東京及びその近郊の住宅地の修正率であり、地方の場合には異なるかもしれない。

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