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1173)Jリート業界 我が世の春

 日銀発表の2013年(平成25年)1月〜12月の1年間の不動産業への国内銀行の新規貸出額は、9.548兆円であった。

 このことについては、鑑定コラム1172)「リートバブルに向かって 9.5兆円の貸出」で述べた。

 この9.5兆円の金額はどこに流れているか。

 不動産業に貸し出された金額の多くは、Jリートに流れていると分析し、「リートバブルだ」というコラム記事(鑑定コラム1141)を書いた。

 その記事は2013年9月までのデータによったものであった。
 2013年9月以降、10月、11月、12月のJリートの不動産取得額はどれ程であるか。

 一般社団法人不動産証券化協会の発表によると、下記である。

            年月           件数          取得金額百万円

     2013年10月   47        251,442      2013年11月   38        243,052      2013年12月   31        142,884 計 637,378(6373億円)

である。

 2013年1月〜12月のJリートのリート物件取得件数、取得額を記すと、下記である。

            年月           件数          取得金額百万円

     2013年01月   34        255,811      2013年02月   94        430,237      2013年03月   44        175,138      2013年04月   18        146,224      2013年05月   30         56,739      2013年06月   71        342,417      2013年07月   18        71,227      2013年08月   69        126,926      2013年09月   27        52,596      2013年10月   47        251,442      2013年11月   38        243,050      2013年12月   31        142,884 計 521 2,294,691(2.294兆円)

 2013年1年間のJリートが取得したリート物件は、521件で、金額は2.294兆円である。

 Jリートの2.294兆円(売却で得た収入、増資による収入もあるが、それらを無視することとする)の不動産業新規貸出額に占める割合は、

           2.294  
                   ─────  = 0.240                            
                      9.548

24.0%である。

 2013年9月直前1年間では21%であった。
 3ヶ月経過しただけで、3ポイント増加している。

 金額では、10月、11月、12月の3ヶ月で、6,373億円の金額が投入された。

 Jリートに金が奔流のごとく流れ込んでいる。

 過去のJリートの不動産取得額等は、下記である。

            年             件数          取得金額百万円

     2010年    86       545,106      2011年    168       714,408      2012年    211       806,496      2013年      521      2,294,691(2.294兆円)

 2013年は、2012年に比し、

                     2,294,691
                  ────── = 2.85                               
                      806,496

2.85倍の金額の増加である。

 金額にすれば、

              2,294,691百万円−806,496百万円=1,488,195百万円

1年間で約1.5兆円の投下資本が、不動産のJリート業界に流れ込んだ。

 Jリート投資法人は、44法人しかない。
 無茶苦茶な金額の増加額である。

 Jリート業界は、我が世の春である。



****追記 26年11月25日 Jリートの取得件数、取得金額が大幅に縮小している 鑑定コラム1280転載

 今年(2014年)の春頃だったか、Jリート投資法人を運営する会社の幹部と話す機会があった。

 その時、都心の物件が高くなりすぎて、購入を控えていると云っていた。

 その言葉が気になっていたが、Jリートについて分析する時間がなかった。

 およそ1年振りとなるが、Jリートについて分析してみる。

 Jリートが、2014年1月以降に取得しているリート物件数、取得価格が、前年より大幅に減少している。

 2014年1月〜10月までに、Jリートが取得した物件数、取得価額は、Jリートの団体である一般社団法人不動産証券化協会が発表するデータによれば、件数は298件、取得金額は1.2466兆円である。下記である。

            年月           件数          取得金額百万円

     2014年01月   11        52,880      2014年02月   70       201,932      2014年03月   33       179,933      2014年04月   40       155,899      2014年05月   39        83,548      2014年06月   15       94,917      2014年07月   26       67,087      2014年08月   16       80,134      2014年09月   28       160,811      2014年10月   20       169,530 計 298 1,246,671

 過去の件数等は、下記である。

 
            年                件数         取得金額百万円

     2010年       86       545,106      2011年       168       714,408      2012年       211       806,496      2013年        521      2,294,691 2013年11月〜2014年10月 367 1,632,605

 2013年11月から2014年10月までの直近1年の具体は、下記である。

     2013年11月         38        243,050
     2013年12月         31        142,884
     2014年01月         11        52,880
     2014年02月         70        201,932
     2014年03月         33        179,933
     2014年04月         40        155,899
     2014年05月         39         83,548
     2014年06月         15         94,917
     2014年07月         26         67,087
     2014年08月         16         80,134
     2014年09月         28        160,811
     2014年10月         20        169,530
             計              367            1,632,605

 2014年10月直近1年間は、2013年に比して、

                件数     ▲30%
        取得金額     ▲29%

である。

 Jリートの取得金額の国内銀行の不動産業融資額に占める割合を分析してみる。売却で得た収入、増資による収入もあるが、それらを無視することとする。

 国内銀行の不動産業融資額は、日本銀行の発表数値を採用する。

      期間    Jリート取得金額a    不動産業融資額b    割合a/b

2012年10月〜12月 2254億円 1兆7701 0.127 2013年1月〜3月 8611 2兆9905 0.288 2013年4月〜6月 5453 1兆8303 0.297 2013年7月〜9月 2507 2兆5785 0.097 2013年10月〜12月 6373 2兆1495 0.296 2014年1月〜3月 4347 3兆1334 0.139 2014年4月〜6月 3343 1兆8135 0.184 2014年7月〜9月 3080 2兆5410 0.121

 不動産業融資額に占めるJリートの取得金額割合が、急激に縮小している。

 2013年1月〜3月のJリート取得額の不動産業融資額に占める割合は、28.8%である。

 Jリート取得額の不動産業融資額に占める割合が、20%を越える状況を見て、一年前に、鑑定コラム1141)「リートバブルだ」(2013年11月21日発表)の記事を書いたのである。

               鑑定コラム1280転載

 
  鑑定コラム1172)
「リートバブルに向かって 9.5兆円の貸出」

  鑑定コラム1141)「リートバブルだ」

  鑑定コラム1205)「不動産業新規貸出9.7兆円(2014年4月直前1年間)」

  鑑定コラム1280)「Jリートの取得件数、取得金額が大幅に縮小している」


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