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1222)平成25年の宿泊施設の客室稼働率は大幅にアップ66.3%

 観光庁が、平成25年(2013年)の各県の類型別の宿泊施設(従業員10人以上)の客室稼働率を発表した。

 平成25年の宿泊施設の客室稼働率は66.3%である。

 旅館、リゾートホテル、ビジネスホテル、シティホテル、会社・団体の宿泊所の客室稼働率は、全ての類型で大幅にアップした。

 全国平均では、平成23年からの数値も記すと、

             平成23年    51.8%
             平成24年        54.8%
             平成25年        66.3%

の稼働率である。

 過去3年間の5類型の客室稼働率を記すと、下記である。

                            平成23年      平成24年   平成25年

   全国       51.8     54.8    66.3 旅館          34.7     35.5  50.3    リゾートホテル     46.8     48.0  55.4    ビジネスホテル     62.3     67.3  72.7    シティホテル      67.1 72.5 76.2 会社・団体の宿泊所 31.3 32.3 42.8

 平成25年のこの高い客室稼働率の原因について、観光庁は同庁のホームページで3つの事由を挙げている。

 1.平成25年の年間(確定)の延べ宿泊者数は約4億6,721万人泊で、対前年比+6.3%と、昨年の伸び率+5.3%に続き、2年連続で5%超の高い伸び率であった。

 2.外国人延べ宿泊者数は3,351万人泊で、対前年比+27.4%と大きく伸びた。

 3.その外国人の訪日客は、タイ(前年比+76.2%)、台湾(同+62.8%)、香港(同+57.8%)、マレーシア(同+54.4%)等が、大幅に拡大した。

 東南アジアの人々が日本に訪れたことが、最大の要因であるようである。
 アジア重視の方向性がはっきりと見えてきた。

 しかしそれだけでは、旅館、会社・団体の宿泊所の客室稼働率の急激な大幅アップの説明が付かない。

 日本人の国内旅行が活発化していると云うことが、底辺にあると判断せざるを得ない。

 それは景気が良くなってきたということか。

 客室稼働率の1%は、宿泊者数がどれ程に相当し、落ちる金はどれ程で、地域経済、そして国内総生産にどれ程の影響を与えるかということは、私は全くわからないが、担当役所及び研究者にはそれらは分かっているであろう。

 客室稼働率が54.8%から66.3%に11.5ポイントのアップである。

 この数字のアップは半端なものではない。

 日本経済の景気への好影響は、相当大きいのでは無かろうか。

 下記に観光庁が発表した平成25年の各県ごとの客室稼働率を記す。単位は標準偏差を除いて%である。
 最後の平均は各県の客室稼働率の単純平均であり、田原の計算による。
 標準偏差の計算も田原の計算による。


  客室稼働率 旅館 リゾートホテル ビジネスホテル シティホテル 会社・団体の宿泊所
66.3 50.3 55.4 72.7 76.2 42.8
             
 北海道 64.1 54.3 47.6 71.6 71.2 56.8
 青森県 56.3 48.0 41.0 63.1 50.8 14.7
 岩手県 58.8 55.4 40.2 71.9 67.2 66.6
 宮城県 68.7 58.3 44.4 81.1 69.1 33.2
 秋田県 54.4 42.8 43.2 62.3 62.2 35.2
 山形県 57.1 45.8 36.6 69.0 61.9 29.5
 福島県 60.4 46.2 38.7 78.5 72.3 22.5
 茨城県 61.3 39.2 66.5 66.4 64.8 48.9
 栃木県 57.5 47.8 49.1 70.4 57.2 43.5
 群馬県 60.1 56.0 53.7 67.2 63.9 32.8
 埼玉県 71.5 45.8 33.0 76.4 75.5 35.0
 千葉県 75.9 49.0 83.2 74.0 78.1 50.1
 東京都 82.7 55.0 74.3 83.4 85.0 62.0
 神奈川県 75.0 60.0 65.1 79.5 80.7 61.6
 新潟県 55.9 44.8 33.8 66.3 62.8 53.0
 富山県 55.1 41.3 46.9 61.9 71.3 35.9
 石川県 64.5 55.3 53.0 69.2 71.2 45.7
 福井県 55.3 46.0 40.6 67.2 46.4 32.6
 山梨県 59.0 50.3 58.4 68.8 71.6 66.2
 長野県 51.6 44.5 42.1 68.1 72.2 28.9
 岐阜県 57.6 52.9 52.6 66.5 58.3 28.9
 静岡県 58.1 54.4 51.5 66.2 63.2 38.7
 愛知県 68.5 44.7 42.6 72.0 77.4 42.5
 三重県 59.3 55.0 50.3 64.9 68.3 44.1
 滋賀県 57.4 46.0 56.3 61.1 70.1 33.0
 京都府 74.1 54.1 60.7 78.1 82.9 57.0
 大阪府 79.0 54.2 78.4 78.4 83.2 32.0
 兵庫県 63.8 53.7 53.5 73.2 73.3 32.5
 奈良県 57.6 38.4 55.4 68.4 74.9 35.8
 和歌山県 51.8 48.5 47.2 64.7 64.7 53.0
 鳥取県 60.6 51.8 37.3 71.0 69.6  
 島根県 65.9 56.6 29.9 75.4 62.3 57.1
 岡山県 62.4 50.5 43.7 70.1 58.8 17.6
 広島県 67.9 47.0 55.5 73.0 80.8 30.7
 山口県 61.1 49.8 49.8 66.9 60.4 9.8
 徳島県 56.1 40.2 42.3 69.2 56.3 21.4
 香川県 61.3 51.2 57.1 67.2 62.4 35.0
 愛媛県 63.0 58.7 35.8 67.4 64.1 48.5
 高知県 57.0 48.8 44.6 61.4 61.6  
 福岡県 69.6 38.9 58.7 72.8 75.9 36.8
 佐賀県 57.5 45.7 47.5 67.9 48.6 9.3
 長崎県 63.5 48.6 58.2 71.3 64.6 31.2
 熊本県 60.4 48.6 59.2 65.3 68.9 27.2
 大分県 60.6 50.5 61.9 64.9 65.8 33.4
 宮崎県 55.3 45.0 40.3 61.7 69.8  
 鹿児島県 60.3 52.2 41.0 67.0 64.9 42.3
 沖縄県 67.9 57.7 67.4 70.7 68.2 14.2
             
単純平均 62.2 49.6 50.4 69.6 67.5 37.9
標準偏差 7.0 5.6 11.9 5.4 8.7 14.6


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