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1456)平成28年1月不動産業の倒産が増えた

 帝国データバンクが、平成28年1月の負債1000万円以上の倒産の統計を発表した。

 平成28年1月の不動産業の倒産は、前年同月比に較べると+25%の増加である。

 +25%と数字は甚だ大きいが、件数は5件増である。それ故あまり大騒ぎするほどではないかももしれない。とはいえ、下記のことを知れば、そうも云っておられないであろう。

 昨年(平成27年)後半から不動産業の倒産が増えだし、昨年12月の倒産は、前年(平成26年)同月比で30.4%の増加であった。

 このことを考えれば、平成28年1月の倒産件数が、前年同月より増えていると云うことは、少ない件数であるかもしれないが、昨年後半からの不動産業の倒産の増加傾向を引き継いでいると判断でき、見逃すことが出来ないことである。

 全体の業種の倒産件数は678件である。前年同月は708件であるから、全体の倒産の件数は減っている。

 全体の倒産件数が減っているにもかかわらず、倒産件数が増えている業種が3つある。それは、建設業、卸売業そして不動産業である。

 3つの業種の倒産件数は、下記である。括弧内は前年同月の件数である。

     建設業   127件(117件)
          卸売業   127件(103件)
          不動産業     25件(20件)

 不動産業は、他の2業種と較べて倒産件数は1桁違うが、倒産率から見るとトップの増加率である。

     不動産業       +25.0%
          卸売業     +23.3%
     建設業      +8.5%

 1ヶ月前の平成28年1月19日に、鑑定コラム1438)で不動産業の倒産が増えだしたと云う記事を書いた。

 1ヶ月経って、その記事の検証のために、帝国データバンクのホームページを訪れたところ、上記分析のとおり、数は少ないが、やはり不動産業の倒産がジリジリと増えだしてきているようである。

 職業柄、多くの企業の倒産を見てきた。

 その倒産企業の債務整理に伴い、所有不動産の鑑定評価を多く行ってきた。

 倒産は悲惨である。早めに手を打たれることを願う。


  鑑定コラム1438)
「不動産業の倒産が増えだした」

  鑑定コラム1460)「銀座の土地が坪2億円で取引された」

  鑑定コラム1461)「少し不動産業がおかしいぞ」

  鑑定コラム1592)「2016年末ドカーンと負債465億円の不動産会社倒産」


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