○鑑定コラム


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1471)ジョン・グリシャムの『法律事務所』の世界が現実に

 パナマの法律事務所の機密文書が大量に外部に流れ出た。

 その機密文書は、タックス・ヘイブンという租税回避の会社・人名の書かれている詳細な文書である。

 南ドイツ新聞に持ち込まれ、余りの量の多さと重大性に、世界各国の記者で作る団体、ICIJ=「国際調査報道ジャーナリスト連合」と連携して、秘密裏に分析に乗り出した。

 満を持して、その分析結果の一部を発表した。

 世界各国の指導者の名前や、企業、著名人の名前が暴露された。早々に辞任に追い込まれた政治家もいる。

 この事件を「パナマ文書」と、マスコミは呼んでいる。

 ジョン・グリシャムが、1991年に『The Firm』( 『ザ・ファーム』 日本語書名『法律事務所』)という推理小説を発表した。

 ロースクールを出た弁護士の卵が、メンフィスの法律事務所に勤めることになった。その法律事務所は、マフィアの金をタックス・ヘイブンし、マネーロンダリングを行っている弁護士事務所であった。

 ケイマン諸島に支所を持ち、租税回避を行いつつ、裏金をきれいな金にしていた。

 何も知らない入りたての若い見習弁護士の主人公のところに、FBI(アメリカ連邦捜査局)が近づいてくる・・・・・。

 日本語版は白石朗訳で小学館が発行した。

 私は、日本語版が出たとき、購入して読んだ。

 スリル満点で大変面白かった。アメリカの法律事務所はこんな事もしているのかと、読みながら驚いたことを思い出す。

 そして1993年、シドニー・ポラック監督によって 映画化された。

 主演は、トム・クルーズであった。
 
 小説と映画とは、少し内容が異なるが、いずれも面白い。

 図書館から借りて小説を読むか、映画のDVDを借りてきて見ることを勧める。

 小説・映画の世界のことが、25年後の2016年に現実化してしまった。


  鑑定コラム1485)
「パナマ文書が2016年5月10日午前3時に公表された」


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