一番町の事務所は、マンション建物であり、1976年の建築であって、築後49年の建物でした。
築後約50年も経ち建物の老朽化と耐震性の不安より、この建物の建替となり、入居者は全員2025年3月31日迄に退去すると居住者組合規程により、退去することに成りました。
この建物建築当初より入居して鑑定事務所として使用して来ました。
鑑定事務所は、当初は府中の自宅で開きましたが、鑑定評価の需要を考えれば、事務所の都心の必要性を感じ、千代田区西神田に移転しました。
水道橋駅に近かったため、後楽園球場で、巨人軍のホームランが出ると観客の歓声が風の向きで聞こえました。
借りて家賃を払うよりもマンションを買い取って事務所にした方が良かろうと思い、丁度売り出されているマンションがありましたので、購入しました。
マンションの事務所は来客が来なくなるょと移転を忠告して下さる人もいたが、事務所ビルの事務所であっても、元々来客は殆ど無く、来客が事務所に来ると云ったら、こちらからそちらに行くとか、都市ホテルの喫茶店で話を聞く等の対応を考えて、マンションを購入し、事務所とする事を決意した。
購入したのは一番町の事務所です。当時は青田買いです。
更地化された対象地に、予定建物の平面地形が地縄張りされ、建物の平面図の青図を広げて、立面図と見比べながら、購入予定の区分マンションの場所はどこかを確かめるのです。
敷地の西側は大妻通りであった。
対象地の南側は4メートル道路を挟んで、庭等の空間をゆったり持った大きな敷地であった。
大妻通りに面する敷地入り口付近には電話ボックスの様な構造物があり、警察官が立っている。
現地説明の人に聞くと警視総監官邸という。
現地を見て、その場で購入を即決した。
仲介のチーフらしき人に大学の同級生が居てびっくりした。
大学の同級生は、住友信託銀行に入社していた。
物件の販売を住友信託銀行が行っていた。
まさか大学の同期が不動産の仲介をしているとは夢にも思わなく、その企業が仲介する物件を買う事になると予想だにしていなかった。
即決で購入ローンの申込を行った。勿論住友信託銀行の事業用ローンをつけて購入した。低くない利率であった。
購入当時は、最寄り駅は、JR中央線の四谷か市ヶ谷から皇居方向に向かって歩き徒歩20分近く懸かった。
その後、東京メトロ地下鉄半蔵門線が作られ、半蔵門駅が出来、一番町交差点の大妻通りを挟んで反対側に一番町側の駅出入り口が出来たために、徒歩1分以下、大袈裟に言えば徒歩0分となり、交通の便は大変よくなった。
そして今回、事務所のあるマンション建物の建替となり、番町事務所を移転する事になった。
事務所は、府中の自宅に持って来た。
何のことは無い、元に戻ったということである。
会社登記簿上は、現在法務局へ変更登記手続き中であり、登記簿上は、千代田区一番町の事務所所在として、暫く残ります。
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