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69)2001年東京SRC造・RC造建築費

 国土交通省が平成13年(2001年)1月から12月の1年間の建設統計を『建設統計月報』2002年3月号に発表した。
 それによると東京のSRC・RC造のデータは次の通りである。

             SRC造         RC造
 建築数                721棟               4,439棟
  床面積           3,085,871平方メートル      5,992,945平方メートル
 工事費予定額       66,744,529万円            114,144,301万円
 これらより一棟の建築面積、平方メートル当り工事費は、
   SRC造    4,280平方メートル        平方メートル当り21.63万円
   RC造   1,350平方メートル     平方メートル当り19.05万円
である。
 このデータよりSRC造8階建の事務所ビルの再調達原価は、例えば次のごとく求める。
    ・事務所ビル                     1.05
    ・地下2階ある 1.15
    ・ネオパリエの外壁である  1.08
    ・設計監理費  1.03
  21.63万円×1.05×1.15×1.08×1.03 ≒ 29.0万円

 事務所ビルの再調達原価を平方メートル当り29.0万円という具合に求めるのである。
 求め方の信頼性については『賃料<家賃>評価の実際』のp154〜211まで57頁を使って、木造建物と一緒に証明分析しており、そちらを読んで頂きたい。
 上記建設統計データによって求めるほか、他の求め方と併せて使用することによって、実証的な信頼出来る建物価格を求めることが出来ると思われる。

 SRC造とRC造の構造による建築費の差は、単純比較によれば、
     21.63万円÷19.05万円 = 1.135
で、SRC造はRC造より13.5%高いと言うことになるが、SRC造とRC造の平均面積が違い過ぎて、その割合が妥当ということは言えない。

 RC造の1000平方メートル未満の事務所の建築費を100とすると、
  1,000平方メートル〜2,999平方メートル     83
  3,000平方メートル〜4,999平方メートル     76
である。(『賃料<家賃>評価の実際』p220)
 これで考えると、RC造1,350平方メートルが4,280平方メートルの規模の建物になると、建築費単価は、
    76÷83 = 0.915
となる。 即ち、
    19.05万円×0.915=17.43万円
である。SRC造とRC造の工事費の比率は、
      21.63万円÷17.43万円 = 1.240 ≒ 1.25
である。即ち、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の建築費は、RC造(鉄筋コンクリート造)の建築費よりおよそ25%程度高いと言える。


  鑑定コラム 26)「2001年東京木造工事費」

  鑑定コラム 99)「2002年建築工事費」

  鑑定コラム 152)「2003年建築工事費」

  鑑定コラム 212)「2004年東京のRC造の建築費は1平方メートル20.6万円」

  鑑定コラム542)「2008年東京RC造建築費は1平方メートル当り25.2万円」

  鑑定コラム550)「2008年都道府県のRC造建物建築工事費」

  鑑定コラム957)「SRC造の建築費はu23.8万円(2011年)」

  鑑定コラム1048)「2012年鉄筋コンクリート造建物工事費」


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