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2016)国内総生産の最高は、2019年9月直前1年間の554兆円か

 経済産業省が、2019年12月27日に、「商業動態統計」調査の2019年11月分の速報値を発表した。

 卸売業、小売業の売上高とその対前年同月比は、下記である。

                        売上高          前年同月比

      卸売り業  37兆5600億円    ▲6.7%  小売業 11兆8670億円    ▲2.1%

 消費税2%増額された2019年10月の売上高の対前年同月比は、

      卸売り業    ▲9.57% 
            小売業        ▲7.0%

であった。

 売上高減の率は縮小しているが、プラス若しくは0%の率にはなっていない。

 売上高の減少が続いている。

 小売、卸売りの売上高の減少が、2019年10月、11月と連続して続いていることから、2019年第4四半期(2019年10月〜12月)の名目国内総生産は芳しく無いと予測される。
 
 2018年のGDP(支払側)は、下記である。単位10億円。

    2018年1月〜3月     136,602.90
    2018年4月〜6月          136,602.90
    2018年7月〜9月          133,366.80
    2018年10月〜12月        142,736.20
            小計                548,931.00

 直近1年(2018年10月〜2019年9月)のGDPは、下記の通り、554兆7797億円である。

    2018年10月〜12月        142,736.20
    2019年1月〜3月          138,053.20
    2019年4月〜6月          138,040.70
    2019年7月〜9月          135,949.60
           小計                 554,779.70

 2019年1年間の名目国内総生産は、2019年第4四半期が前年同期(2018年10月〜12月)と同じ金額(142兆7362億円)であれば、554兆7797億円になる。

 2019年第4四半期が、前年同期より▲5兆8487億円少なくなった場合、率で云うと▲4.1%の減少の場合には2018年と同額のGDP(名目国内総生産 以下同じ)となる。それ以上の場合は、2019年のGDPは2018年以下となる。

 小売業の売上高は消費そのものである。消費はGDPの60%を占めると、鑑定コラム2010)で記している。

 2019年10月、11月の小売業の売上高が減少している。

 12月の売上高は、現在進行中であり、当然未発表であるが、12月の売上高も減少するのでは無かろうか。

 小売業の2019年第4四半期は、消費税の2%の影響によって、3ヶ月連続して前年同期より売上高の減少と云うことになる可能性は高い。

 小売業の売上高が減少することは、消費が縮小することになる。

 消費はGDPの6割を占めるのであるから、それが縮小すると云うことは、GDPが減少するということになる。

 あと2日少しで2019年は終わりである。

 日本のGDPの最高は、2019年9月の直前1年間の554兆円だったということになるであろうか。

 過去の日本名目国内総生産(支払側)を記す。単位兆円。

      1994年     501.5
      1995年     512.5
      1996年     525.8
      1997年     534.1
      1998年     527.8
      1999年     519.6
      2000年     526.7

      2001年     523.0       2002年     515.9       2003年     515.4       2004年     520.9       2005年     524.1       2006年     526.8       2007年     531.6       2008年     520.7       2009年     489.5       2010年     500.3
      2011年     491.4       2012年     494.9       2013年     503.1       2014年     513.3       2015年     531.3       2016年     535.9       2017年     545.1       2018年     548.9


  鑑定コラム2010)
「民間消費は国内総生産の60%程度」
  
  鑑定コラム2012)「2019年10月小売業売上高前年同月比▲7.0%減」

  鑑定コラム286)「GDP・GNPは不動産の価格形成要因では無いのか」

  鑑定コラム339)「GDPは500兆円」

  鑑定コラム1536)「国内総生産」

  鑑定コラム1538)「国内総生産と土地価格の関係」

  鑑定コラム2040)「日銀政策委員の2019年度実質GDP+0.8%アップ」

  鑑定コラム2041)「2019年の卸売業・小売業の売上高は460兆円 対前年比▲2.4%減」

  鑑定コラム2055)「2019年の国内総生産は553兆9522億円(支出側)」


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