2854) 文春砲になるか 週刊文春のみんなで大家さんの記事
「遂に文春が取り上げたか」とネットで囁かれている。
2025年4月24日に発売された『週刊文春 5月1・8日ゴールデンウイーク特大号』(発行株式会社文藝春秋)が、みんなで大家さんについて取り上げた記事が掲載されていることを、私はネットで知った。
昨年の秋に、日経BPの発行している『日経不動産マーケット情報』2024年11月号トピックスの記事に、みんなで大家さんの成田プロジェクトの土地価格についてコメントしたこともあって、週刊文春がどの様な記事を書いているかと思い、本屋で久しぶりに週刊誌を購入した。 頒価590円であった。
週刊誌を買うのは真に久しぶりである。
現在の日本語の口語体文章を広めたのは、週刊誌の普及であり、それは週刊新潮であると司馬遼太郎が述べていた事を記した鑑定コラム1305)「現在の口語体日本語文章が確立したのはいつか」(2015年1月22日)を発表した頃は、私はまだ週刊誌を購入し読んでいたと記憶している。その後週刊誌を読むのは殆ど無くなった。
その頃以来とすれば、およそ10年振りの週刊誌の購入である。
上記号の週刊文春を買い、近くの喫茶店に入り、週刊文春を開いた。
P36〜39に目的とする記事があった。
表題は『利回り7%、3万7千人から2千億円を集めるが・・・「みんなで大家さん」疑惑まみれの開発計画』(ノンフィクション作家 森功 「週刊文春2025年5月1日・8日号」P36より)であった。
記事の書き出しは、
「新手の原野商法ではないか―。そんな声まで飛び交っている。・・・・・」(「週刊文春2025年5月1日・8日号」P36)で始まる。
記事中の成田プロジエクトの土地価格についての記述は、
「1平方米あたり1万円程度だった開発地域の地価が五千億円に評価されている。面積の四十六万米で割ると1平方米あたり百万円という皮算用になる。」(「週刊文春2025年5月1日・8日号」P38)
という記述だけである。これ以外無い。
私にとっては、少し期待はずれの土地価格に関する記述内容のものである。
文中に、著者が取材した共生バンク管理本部の回答が記述されている。下記である。
「『シリーズ成田』商品の対象不動産は、成田プロジェクトの用地であり、投資組合は成田プロジェクトの地主の立場にあります。投資目的は用地購入であり、取得した土地を開発業者が賃借するシンプルなスキームとなっております。(管理本部)」(「週刊文春2025年5月1日・8日号」P39)
この回答部分は、非常に大切な部分である。
購入した所有権土地は、子会社に土地利用権である借地権で売却し、借地権者の子会社が、現在、地代を支払っており、出資金100万円に対する7%の配当は、地代収入と借地権として売却した収益から支払っていると説明することは出来る。
そうすれば、不動産特定共同事業法2条3項1号違反にはならない。
では、国策会社である成田国際空港株式会社から借りている借地の部分の
出資金100万円に対する7%の配当金はどこからの収益金で支払われているのか。
ここが、大変重要なところである。
ここに、解が見えている。
私にとって記事の内容は、殆ど既知の内容であったが、みんなで大家さんの成田プロジェクトについて、まとめて書かれており、一読する価値のある記事と思われる。
ノンフィクション作家 森功氏の続報を期待する。
なお、引用記事の書き出しで、著者森功氏が、「新手の原野商法」と「原野商法」という文言を使用されていることから、私の原野商法に関する記事が載っている下記鑑定コラム163)を読んで頂ければ幸いである。
****追記 2025年4月27日 文中の記事引用は、「週刊文春」より著作権に基づく転載引用の許諾を得ています。
鑑定コラム1305)「現在の口語体日本語文章が確立したのはいつか」
鑑定コラム2853)「読まれたし 日経不動産マーケット情報2025年5月号のみんなで大家さんの記事」
鑑定コラム163)「原野商法」
鑑定コラム2848)「尾辻かな子衆議院予算委員会(2025年2月27日)の議事録が公開された」
鑑定コラム2793)「読まれたし 『日経不動産マーケット情報』2024年11月号トピックスの記事」
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