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1658)帝国ホテル室料と都心5区賃料、公示千代田5-23(帝国ホテルの南隣)

 1.帝国ホテル室料と都心5区賃料

 帝国ホテル本社室料と都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)事務所賃料の変動を分析してみた。

 分析結果は、都心5区事務所賃料は、帝国ホテル本社室料の上昇変動より、3年遅れで上昇していると分かった。
 都心5区事務所賃料は、不動産仲介及び不動産情報会社の三鬼商事株式会社発表の各年3月の賃料(坪当り円)を採用する。

 帝国ホテル本社室料は、帝国ホテルの有価証券報告書より算出若しくは帝国ホテル発表の客室1室料金を使用する。平成21年(2009年)3月以降の分析とする。

 帝国ホテルの一室料金は、次のごとく求める。2016年3月期の数値で求める。

 帝国ホテル東京の客室部門の売上高は、89億9300万円である。稼働率は76.82%である。

 帝国ホテルの客室は931室である。

           931室×0.7682=715.19室

が稼働室数である。

 1室の年間売上高は、

          8,993,000,000円÷715.19室=12,574,281円

である。

  1室の一日の売上高は、

          12,574,281円÷365日=34,450円

34,450円である。これが1室料金である。2016年の室料である。

 帝国ホテルの客室売上高が、2016年3月期で89.9億円は少ないのではないのかという疑問を持たれる方がおられると思われるが、2017年3月の帝国ホテルの売上高を記すと、下記である。

    売上高   560.31億円

    東京本社        客室     95.12億円        食堂     63.02億円 客室売上高に対して66%        宴会     128.38億円 客室売上高に対して135%        外販     31.70億円 客室売上高に対して33% 賃貸     52.82億円 客室売上高に対して56%        その他    60.96億円 客室売上高に対して64% 計     432.06億円
大阪        109.94億円     上高地        12.55億円

 2017年3月期の客室売上高は95.12億円である。帝国ホテルですら客室売上高は95億円である。560億円は、宴会、食堂、賃貸事務所の賃料等を含めた売上高である。

 帝国ホテル本社室料と都心5区事務所賃料の両者の価格一覧は、下記である。

          各年3月      帝国ホテル本社室料     都心5区事務所賃料 円/坪

     2009年   32,600円       20,995円       2010年   28,400円       18,084円       2011年   25,700円       17,338円       2012年   26,300円       16,573円       2013年   28,487円       16,302円       2014年   28,405円       16,109円       2015年   30,658円       16,944円       2016年   34,357円       17,730円      2017年   36,528円       18,502円

 グラフは下記である。


帝国ホテル1


2.帝国ホテル室料と隣接地価公示価格

 帝国ホテルの南側に地価公示価格がある。千代田5-23 内幸町1-1-7 三井不動産の投資法人である日本ビルファンドの日比谷ビルである。鹿鳴館跡に建てられた旧大和生命ビルの土地である。  両価格一覧は、下記である。
          各年3月      帝国ホテル本社室料     公示千代田5-23 円/u

     2009年   32,600円       17,200,000円       2010年   28,400円       14,100,000円       2011年   25,700円       13,800,000円       2012年   26,300円       13,500,000円       2013年   28,487円       13,500,000円       2014年   28,405円       14,200,000円       2015年   30,658円       15,100,000円       2016年   34,357円       16,200,000円      2017年   36,528円       17,300,000円

 グラフは下記である。


帝国ホテル2


 帝国ホテルの室料と公示価格とが良く似た動きをしている。

 公示価格の方が2年程早く変動しているようであるが、「それは違う。」と、次のような見方も出て来る。

 「公示価格は、帝国ホテルの室料の下落と同じ程度下落してしかるべきである。それがどうした理由か知らないが、公示価格は価格下落巾を圧縮しているのでは無いのか。地価公示価格が、自由競争で形成されている帝国ホテルの室料より2年先を進んで価格形成されているとは考え難い。」

という穿った見方も出来る。

(2017年6月24日、東京赤坂のホテルニューオータニの小さな会議室で開かれた田原塾平成29年6月会の講話レジュメに加筆して)


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