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459)ある大学の不動産鑑定のDCF法のレポート課題

 大学も今は夏休みである。
 ある大学で、不動産鑑定評価を学生に教えている客員教授が、講義受講の学生に前期末のレポート課題の内の1つとして、下記の課題を出した。

 最近の不動産鑑定士の二次・三次試験に合格、或いは新試験制度の短答式・論文式の試験に合格して不動産鑑定士になられ、実務に携わっておられる不動産鑑定士の人、ものは試しと課題に挑戦されたらいかが。

 解けなかったら不動産鑑定士の試験合格は、実務では失格と考えられて、猛勉強されたい。

 鑑定歴20年等のベテランと自負されている不動産鑑定士の方も、頭の体操と腕試しと思って一つ挑戦されたらいかがでしょうか。

(課題)
 下記計算書は、7階建てのある店舗事務所ビルの収入、支出から借入金を考えてDCF法で求めた収益価格の計算書である。A〜Pの数値を求めよ。
 借入金の年間支払額は、元利均等償還として2年目の不動産収益の70%までの支払を基準として考える。5年目期首に転売するものとする。
 なお、様式は新しい鑑定評価基準の各論3章の収益区分等のやり方を採用していない。

    1年目 2年目 3年目 4年目
(収入)  
賃料   37855030 37855030 37097929 37097929
敷金・保証金   23383029 0 0 0
礼金 0 0 0 0 0
共益費 650000 7800000 7800000 7800000 7800000
敷金運用益 0.015 350745 350745 350745 350745
更新料 0 0 0 0 0
駐車場 0 0 0 0 0
小計   69388804 46005775 A B
           
空室率 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1
           
収入合計   62449924 41405198 C D
           
敷金残高   23383029 23383029 23383029 23383029
           
(支出)          
土地固定・都計税   584400 584400 584400 584400
建物固定・都計税   1723000 1723000 1723000 1723000
維持管理費 275000 3300000 3300000 3300000 3300000
火災保険料 125000 125000 125000 125000 125000
修繕費 0.03 1135651 1135651 1112938 1112938
プロパティマネジメント 0.2 7571006 7571006 7571006 7571006
大規模修繕費   9300000 0 0 0
敷金返済   0 0 0 0
           
支出合計   23739057 14439057 E F
           
支出率   0.380 0.349 0.354 0.354
           
(純収益)   38710867 26966141 26307463 26307463
基本DCR 1.43        
DCR 返済余裕率   2.05 1.43 1.4 1.4
BER 損益分岐率   0.6821 0.8042 0.8171 0.8171
借入金元利支払額   G 18857441 18857441 18857441
借入金利  0.035 0.035 0.035 0.035 0.035
借入期間 年 10 10 10 10 10
元利均等償還率   0.120241 0.120241 0.120241 H
           
借入金残高   I 143461996 129625725 115305184
    金利   5489063 5021170 J 4035681
    元本   13368378 13836271 14320541 K
           
自己資本帰属収益   19853426 L 7450022 7450022
割引率 0.07 0.07 0.07 0.07 0.07
複利現価率   0.93458 M 0.8163 0.7629
自己資本現在価値   18554615 7082463 6081453 N
自己資本現在価値の総和   37402153      


借入金割合(借入金÷収益価格)   0.44
転売時還元利回り 0.075  
転売予測価格   350766173
引継敷金   23383029
引継敷金控除転売予測価格   327383144
転売費用   10522985
復帰価格   O
5年目借入金残債額   100483424
自己資本帰属収益   216376735
現在価値   165073811
土地建物収益価格   P

 DCF法の求め方で借入金を入れて求めるやり方に批判的な人が少なからずおり、借入金を考えずに求めているDCF法が最近は多く見られる。
 Jリートの不動産鑑定書は、殆ど借入金を考えていなくて収益価格が求められている。
 しかし、私は借入金を考えてDCF法の価格は求めるべきと思う。
 そのことに関しては日を改めて論じたい。


 桐蔭横浜大学の講義に関する鑑定コラムは、下記にもあります。

  鑑定コラム278)「桐蔭横浜大学の客員教授」

  鑑定コラム331)「新米客員教授の1年間の講義が終了」

  鑑定コラム356)「2007年度の大学での不動産鑑定講義の開始」

  鑑定コラム405)「ある大学の不動産鑑定の1つのレポート課題」

  鑑定コラム492)「教え育てる事の喜び」

  鑑定コラム469)「ダウ777ドル下落の2008年9月29日のブラックマンデー」

  鑑定コラム560)「講義の前に」

  鑑定コラム733)「還元利回りを求めるある大学の期末試験課題」

 
  鑑定コラム858)「保証金についてのある大学の期末試験」

  鑑定コラム1676) 「ある大学の不動産鑑定の期末レポート課題」

 

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