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854)小売業の売上高は133兆円、平成16年並

 小売業の売上高が芳しくない。

 経済産業省の商業動態統計調査によると、直近1年間(平成22年12月〜平成23年11月)の小売業の売上高は、133兆円程度で平成16年のレベルになりそうである。

 過去最高の売上高をあげた年は、平成8年である。
 その金額は、146兆3000億円であった。

 平成3年〜平成10年まで、小売業も平成バブルの好景気に浴し、売上高は145兆円前後だった。

 平成11年以降、売上高は下がり、平成22年は135.6兆円となった。

 そして平成22年12月〜平成23年11月の直近1年間の売上高は、133.7兆円となってしまった。

 平成22年の売上高に対して、直近1年間で△1.9兆円の減少である。
 率にすると、

              133.7兆円
           ────── = 0.986                                   
              135.6兆円

△1.4%の減少である。

 1.9兆円の売上高は、

             ヤマダ電機    2.1兆円
             イトーヨーカ堂    1.3兆円

の売上高であるから、それらの小売企業が1企業無くなる程の規模である。
 そこに働いている従業員の職場、商品を卸している企業の卸先がそっくり無くなる規模であり、その様に考えれば1.9兆円がどれ程の巨額な金額なものか分かろう。

 そして経済に与える影響もおおよそ分かろう。

 平成16年の小売業の売上高は、133.712兆円であるから、直近1年間の売上高は平成16年並ということである。

 平成16年頃とは、平成バブルがはじけて日本経済が崩壊し、10年近くの長い不況が続き、やっと底から脱出仕掛けた頃である。いわゆる平成バブル崩壊後の底の頃である。

 鑑定コラムでは、コラム139)〜196)が平成16年に発表した記事である。
 名目国内総生産が498兆円に落ち込み、みずほコーポレート銀行の本店の土地建物が、三菱地所に売却された頃である。
 (2010年・平成22年の名目国内総生産は、481兆円である。)

 現在は平成バブル崩壊後の底の状態と同じレベルになってしまったということである。
 とはいえ、日本経済を取り巻く環境は、現在と平成16年時とは全く異なる。
 現在は、平成16年時よりも格段に悪い。

 平成16年の頃の外国為替レートは、平成16年1月末の1月30日のレートで見ると、TTMで、

       1ドル = 106.08円
       1ユーロ= 131.67円

である。

 現在(2012年1月20日)は、1ドル=77.12円のレートで、ドルに対する超円高のほか、ユーロに対しても、1ユーロ=99.61円の円高になり、輸出産業は益々苦戦を強いられる。

 一方財務省の外貨準備高は、1兆ドルを超えている。

 日本は、世界第2位の外貨準備高保有国である。
 保有第1位の中国は、2011年12月末で、3兆1811億ドルの外貨準備高を持つ。日本の2.45倍である。

 日本の平成23年(2011年)12月末における外貨準備高は、1,295,840百万ドル(1兆2958億ドル)であり、そのうちアメリカ国債が、1,181,027百万ドル(1兆1810億ドル)である。

 一向に外貨準備の外貨資産であるアメリカ国債を売ろうとせず、焼け石に水の為替介入を行い円売りドル買いをし、手にしたドルでせっせと米国の国債を買い続けている。
 何とも分からない外貨金融政策である。

 欧州の金融危機が叫ばれ、おぞましい2008年のリーマン・ブラザーズの倒産による金融経済混乱の二の舞が、世界経済を襲うだろうとも囁かれている。

 東日本大震災による経済及び工業・農漁業生産の打撃もある。
 加えて福島第一原発の放射能汚染の発生源への対応は全くと言って良いほど進んでいない。

 崩壊した原子炉の中の核燃料の様子はさっぱり分からず、除却など遠い先のことである。
 除去は全く手が付けられていない。
 これからの20余年間或いは遙かそれ以上の期間かも知れないが、依然として廃炉状態の原子炉は、放射能を出し続ける。

 この様な内外の経済状況・社会状況で、日本経済はどのようにして経済成長を遂げていこうとするのであろうか。
 日本銀行、財務省のトップの責任は重大である。

 トップは選ばれ、トップとして与えられたポストに居る訳である。
 ポストにいるにふさわしい、人真似で無い、オリジナルな政策を自分の頭脳から絞り出せ。
 後年の歴史学者がそれを評価するであろう。


 直近1年間(平成22年12月〜平成23年11月)の小売業の売上高は、下記のとおりである。(経済産業省発表)

                       売上高・10億円
     平成22年12月     12731
     平成23年01月          11134
     平成23年02月          10410
     平成23年03月          11270
     平成23年04月          10853
     平成23年05月          10916

平成23年06月 11142 平成23年07月 11794 平成23年08月 10946 平成23年09月 10574 平成23年10月 11007 平成23年11月 10946 計   133723 平均 11144


 下記に経済産業省発表の昭和55年から平成22年までの、年間小売業の売上高を記す。単位10億円。
 なおこの小売業売上高には、インターネット販売の金額は含まれていないと思われる。


小売業売上高10億円
昭 和 55年 87920
56 92849
57 95421
58 98571
59 100915
60 104550
61 106629
62 112252
63 118354
平 成 元年 127310
2 137946
3 145709
4 146170
5 143328
6 144842
7 144810
8 146305
9 145300
10 143494
11 141528
12 139435
13 136808
14 132280
15 132446
16 133712
17 135055
18 135257
19 135081
20 135477
21 132328
22 135666


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